ミノキシジルは内服薬や外用薬としてAGA治療でも用いられることが多い成分です。
ミノキシジルの効果や副作用を事前にチェックしておくことで、自分の症状に最適な成分なのか、副作用が出たらどのような行動をとるべきなのかが分かるようになり、AGA治療がよりスムーズに行いやすくなります。
今回はそんなミノキシジルの効果や副作用についてご紹介いたします。
ミノキシジルの副作用とは?
血行促進によるかゆみなどの反応
ミノキシジルが毛包を刺激したり、血行促進を行うことで炎症反応が起き、頭皮にかゆみや赤みが出る場合があります。
大抵は一時的に症状が出て自然に沈静化する場合が多いのですが、まれに症状が長引いたり強く症状が出てしまったりといった場合があるので、その場合は皮膚科医に相談するようにしましょう。
血管拡張による頭痛やめまい
ミノキシジルによって脳の血管が拡張されると頭痛やめまいを引き起こす場合もあります。
頭痛やめまいはミノキシジルを利用してから数日、数週間以内に起きる場合が多いですが、こちらも長引いたり、吐き気や失神などといった重大な症状を併発したりといった場合には医師の注意を仰ぐのがおすすめです。
頭皮以外の部分にも発毛が見受けられる多毛症
ミノキシジルを利用すると頭以外の部位の体毛も増加する多毛症が発生する場合もあります。
額や頬、胸、背中などの体毛が増えることがあり、使用期間など関係なく発症する場合もあります。
ミノキシジルを使用する際に他の部位にミノキシジルが触れてしまうと発症してしまう可能性が出てきてしまうため、ミノキシジルを使用する際は手袋をしたり、手をしっかり洗うなどしたりして、ミノキシジルが頭皮以外の部分に触れてしまわないように注意しましょう。
手足がむくむ
手足のむくみもミノキシジルの血管拡張や血行促進によって起きるとされています。
手足のむくみだけではなく、体重が急激に変化したり、息切れしたりなどの症状が起きている場合は副作用が重度の可能性があるので医師に相談するようにしましょう。
また、塩分の摂取量を控える、水分をしっかり摂るなどしてむくみ自体が起きにくい食生活を送るのも副作用を避ける方法となるでしょう。
フケが増える
ミノキシジルを利用すると頭皮の環境変化に伴いフケが増加する可能性が高まります。
ミノキシジルを利用することで頭皮が乾燥しやすくなり、フケがより発生しやすくなるので、刺激が少ないシャンプーで頭皮の汚れを落としたり、保湿剤などで頭皮をしっかりケアしたりを心がけるようにしてください。
ミノキシジルは内服薬と外用薬のどっちが効果的なの?
ミノキシジルには内服薬と外用薬がある
ミノキシジルはAGA治療薬の中でも名前を聞くことが多いAGA治療薬ですが、実はミノキシジルには内服薬と外用薬の二種類の剤形が存在しています。
ミノキシジル外用薬はネット通販などでも手に入れることができるのですが、内服薬はDMMオンラインクリニック AGAなどの治療専門の医療機関で取り扱われている場合が多くなっています。
ミノキシジルは内服薬と外用薬によって作用の内容や副作用が違うため、症状の内容によって内服薬と外用薬を使い分ける必要があります。
ミノキシジル内服薬の効果や副作用
ミノキシジル内服薬は体内から血管を拡張させることで毛包へ栄養や酸素が行き届きやすくなり、発毛が促進される効果が期待できます。
内服薬を利用すると頭皮以外に身体全体の毛包への栄養供給も増えていくため、多毛症のリスクが増えるほか、肝機能障害や初期脱毛、めまいやふらつき、心臓への影響なども確認されています。
特に心疾患の病歴がある方や心臓への影響が考えられる治療薬を利用している方はミノキシジル内服薬を避けた方が良いです。
ミノキシジル内服薬と外用薬のどちらが効果が期待できる?
ミノキシジル内服薬とミノキシジル外用薬は比較した研究結果によって内服薬のほうが発毛効果が高いことが報告されています。
ミノキシジル内服薬のほうが毛包に行き届くミノキシジルの量が多いとされているのですが、その分ミノキシジル内服薬のほうが副作用のリスクが高いため、ミノキシジル外用薬では効果が期待できないほどAGAが進行していている場合のみ処方されることが多いです。
多くのAGA治療の場合は最初に外用薬を処方される場合が多いのですが、外用薬は個人差も大きいため、外用薬を利用していても発毛効果を実感できなかった場合に医師と相談して内服薬の利用を検討していくのがおすすめです。
個人輸入薬を利用するのはNG
個人輸入はクリニックを介さずミノキシジルを手に入れることができるのですが、日本で承認されているミノキシジルを含んだ治療薬ではない粗悪品である可能性が高いため、健康被害をもたらしてしまうリスクが高くなります。
さらに、個人輸入薬による健康被害は保険や制度による治療やサポートの対象適用外となるため、健康被害だけを被ってしまう恐れもあります。
そのため個人輸入は利用せず、クリニックで処方されたミノキシジルを必ず利用してください。
ミノキシジルとその他治療薬との併用
フィナステリドとの併用
フィナステリドはミノキシジルと同じくAGA治療で用いられることが多い治療薬であり、ミノキシジルとフィナステリドを併用することで高い発毛効果を期待することができるとされています。
ただしフィナステリドには性機能障害などの副作用のリスクがあるほか、女性はホルモンバランスが乱れてしまう恐れがあるため、女性はフィナステリドを服用しないようにしてください。
ミノキシジルと外用薬の併用
ミノキシジルはステロイドやビタミン誘導体、高アンドロゲンなどの外用薬に加え、血行促進成分が含まれている育毛剤と併用することで発毛効果を高める効果が期待できます。
ただし、副作用のリスクは併用している治療薬の分だけ高まってしまうため、医師との話し合いや健康診断を徹底したうえで必要な治療薬を利用するようにしてください。
ミノキシジル内服薬の併用禁忌薬
ミノキシジル内服薬は基本的に処方薬との併用に問題はありませんが、高血圧治療薬だけは降圧効果が通常よりも強く出てしまう恐れがあるため、ミノキシジル内服薬との併用は禁忌とされています。
他にも併用を避けた方が良い薬はあるので、医師と相談したうえでミノキシジル内服薬を利用するかどうかを決定するようにしましょう。
女性がミノキシジルを利用する際に気を付けること
女性がミノキシジルを利用した場合の効果
ミノキシジルは女性型脱毛症に効果が期待できるとされており、女性の毛包に対しても作用して発毛サイクルを早めることで脱毛改善の効果が期待できると言われています。
効果には個人差はありますが、プロペシアやフィナステリド、ザガーロといったAGA治療薬の中でもよく使われている治療薬は女性は服用できないため、女性で脱毛症を改善したい方にミノキシジルは向いています。
女性のミノキシジルの副作用
女性の場合多毛症によって頭以外の部位の毛が濃くなってしまう恐れがあります。
ミノキシジル外用薬を利用する場合は薬剤が頭皮以外の部位に触れないように徹底的に注意し、塗布後も手をしっかり洗うなどして他の部位にミノキシジルが触れないように気をつけましょう。
また、妊娠や授乳期の女性がミノキシジルを利用すると胎児や乳児に悪影響を与える恐れがあるので、妊娠中や授乳中の方もミノキシジルの利用は避けるようにしてください。
産後脱毛などの場合も医師としっかり相談し、利用できる治療薬や他の方法による脱毛症の治療を行ってください。
ミノキシジルを正しく利用して安全に発毛治療を継続しよう
ミノキシジルは内服薬や外用薬を利用することによって、高い発毛効果を期待することができ、AGA治療もスムーズに進めることができるようになる可能性も高くなります。
ただし副作用や併用禁忌薬、女性が利用する場合などさまざまな注意点が存在するため、注意点をしっかり把握したうえでミノキシジルと上手に付き合っていくようにしてください。